nystarの日記

昨年突然に自死遺族となってからの日々の記録です

何一つ捨てたくない

遺品の整理

亡き人の物の断捨離

 

私は、主人が亡くなって

すぐ引越ししなくてはならなくなって

新しい家には

全ての荷物は持っていけず

手放したものが沢山あった

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オシャレな主人は

お洋服を沢山持っていた

どれもこれも

思い出がある

 

嬉しそうに着ていた顔

この服来た時こんな事あったよね

とか

 

悲しくなって

そこでストップしてしまう

 

触れられないのだ

 

そして今

新しい家に移り住み

間もなく一年

 

夫のものは一つも捨てていない

まるで生きてるように

会社に行っているように

一つの部屋のクローゼットは

主人のもの

朝使っていたものも

ワゴンに並べて

 

主人がいた頃と同じように

レイアウトして

日常を取り戻してきた

 

亡くなったからといって

捨てなくちゃいけないなんて

誰が決めたの?

ってある日気づいた

 

今は一つとして

捨てたくない

 

ならそれでいい

 

それがとても私にはラク

自分にやさしい選択

 

触れると心が痛いし

捨てるなんてもっと辛い

手放して誰かに…も

色々面倒

本当に大切に使ってくれるかも

わからないし

 

とにかく

伴侶を亡くしたらわかる

 

自分の半身が失われるほどに

力を失くすんだ

立っているのもやっと

歩いていても足を引きずるようにしか

歩けない

お腹に力が入らないという事

 

そこからは随分回復はした

 

でもだからといって

主人の物を潔く手放せる気持ちには

まだなれない

 

いいじゃないか…それで

 

世の中断捨離がいいとか

物は少ない方がいいとか

なんだかんだ

物に溢れた人の事

悪く捉えがちだけど

 

手放せない理由がある

そんな人、状況もあるって事

 

主人のものは

何一つ捨てたくない

 

これが今の私の本心

 

手放そうと思えるその時まで

大事に大事に

置いておけばいい

守られてるみたいで

安心だもの

 

今の私は

安心、安全、安定

するものが1番

心が落ち着くから

 

それでいい